この記事ではローズ精油についてご紹介します。
素材となるローズについて、精油の香り、効果、楽しむ方法についてまとめました。
ローズについて
科名:バラ科
学名:Rosa damascena Mill.、Rosa centifolia L.
主な産地:ブルガリア、トルコ、フランス、モロッコ
ローズの品種は毎年世界で作出されていて数万種あると言われていますが、香り産業として主に使用されるのはダマスセナ種(Rosa damascena Mill.)とセンティフォリア種(Rosa centifolia L.)2種類です。センティフォリア種は、100枚以上の花びらがありキャベツのような形をしているためキャベッジローズとも呼ばれます。
ローズは愛する人へ贈る花として古くから人々に親しまれその花言葉は「愛」、「美」です。また、色や本数によってもそれぞれ意味が込められています。
ローズ精油の香り
ローズ精油の香りは300種類以上の香気成分から成ります。花びらから香りが抽出され、抽出方法によって特徴が異なります。
●ローズオットー
水蒸気蒸留法によって得られる精油はローズオットーと呼ばれます。オットーとはフランス語で「水」を意味します。水蒸気とともに原料となるバラの花びらから香り成分を気化させた後、冷却して液体に戻すことで精油を得る方法です。3トンの花びらから約1kg程度しか香料が得られない希少な精油です。品種としては主にダマスセナ種が使用されます。
主な香り成分:シトロネロール、ゲラニオール、ネロールなど
✓香りの印象
みずみずしくフレッシュなローズの香り
鮮やかで透き通るような広がりのある香り
繊細で上品な香り
なお、水蒸気蒸留法では水蒸気とともに気化した香り成分を冷却して液体に戻す際に精油相と水相に分かれます。水相にも香り成分がわずかに含まれていて、優しい新鮮なバラの香りを感じられる水、ローズウォーターとしてスキンケアなどに利用されます。
●ローブアブソリュート
溶剤抽出法によって得られる精油はローズアブソリュートと呼ばれます。溶剤抽出法とは、石油エーテルやエタノールといった揮発性有機溶剤に花などをつけて香り成分を抽出する方法です。香り成分を抽出した後に高温での処理が必要ない真空蒸留によって揮発性有機溶剤のみが取り除かれます。水蒸気蒸留法と比べて、抽出過程での熱の影響が少ないことや香り成分と相性のよい有機溶剤を使用するため、より多くの成分を取り出すことができます。品種としてはダマスセナ種、センティフォリア種が使用されます。
主な香り成分:フェニルエチルアルコール、シトロネロール、ゲラニオールなど
✓香りの印象
華やかで深みのあるローズの香り
濃厚で贅沢な香り
ローズオットーより実際の花の香りに近い
上記に加えて品種による香りの印象の違いを挙げると、
ダマスセナ種:華やかで甘く芳醇
センティフォリア種:柔らかく瑞々しい
ローズ精油の効果効能
古代エジプトの女王クレオパトラはバラの花びらをふんだんに浮かべたバラ風呂を好んでいた事は有名です。それが永遠の若さと美貌の秘密だったとも言われています。
バラの香りの効果効能について紹介していきます。
●心への効能
前向きな気持ちになれる
ローズの華やかな香りが幸福感を高め、心を癒やして気持ちを軽くしてくれます。また、緊張を緩めて心に余裕を与えます。
●体への効能
女性ホルモンのバランスを整える
月経前のイライラ、更年期障害の症状を緩和してくれます。また、子宮強壮作用があり生殖機能の不調改善にも効果が期待できます。
肌の炎症を抑える
細胞を修復させる作用があり、スキンケアなどで使用する場合、肌の炎症を抑えることが期待できます。
ローズ精油を楽しむ方法
●芳香浴
アロマディフューザーを用いてお部屋に香りを広げる方法の他、ティッシュやハンカチに精油を1、2滴垂らして外出先などでも香りを楽しめます。
●アロマバス
30g程度の粗塩に精油を数滴垂らし混ぜてから浴槽のお湯に入れればアロマバスとして楽しめます。お湯の温度でより香りが広がりリラックスしたバスタイムを過ごせます。
●スキンケア
精油を直接肌につけてしまうと刺激が強すぎるため、30ml程度のホホバオイルやローズヒップオイル等の植物オイルに数滴精油を垂らして希釈してから使用します。香りを楽しみながら肌の炎症を抑える効果も期待できます。
※精油を使用する際の注意点
ホルモンバランスに影響があるため妊娠初期や授乳中の場合は使用を避けたほうがよいです。香りの感じ方や効果も個人差があるので少なめから試すことをおすすめします。
今回はローズ精油についてご紹介しました。
ローズ精油の香りや効果効能について気になる方がいましたらぜひ試してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
ローズを感じるおすすめの香水が知りたい方は下記記事へ。